リュシーメソッド

たねまきの指導で取り入れている音楽表現法
「リュシーメソッド」

音楽、ピアノと密接な関係にある「表現」という言葉。

表現の方法を間違えると自己満足な表現になり、きちんとした理論に基づいて行えば、芸術的価値をもつ表現になっていく。とても繊細なものが「音楽表現」です。

少し話が変わりますが、

子供たちの生きる未来は、IT化がさらに進み、今人間のしている仕事のほとんどをロボットが行う時代が来ます。

その中で生きる力、生きる糧、必要とされる力は何でしょうか?

計算力でしょうか?

暗記力でしょうか?

 

その答えのひとつは、まだ解決されていない問題に目を向け、探求していく力です。

 

では、その探求心はどうしたら育てていけるのでしょうか?

探求心は、ピアノを通して目には見えない部分について考え、それを行動(演奏)にうつすことで育むことができます。

子供時代に、ただ計算式を解くだけでなく、教科書を丸暗記するだけでなく、目に見えないものごとに挑戦することで、人間としての内面、近い将来必ず必要になってくる力を育てていけます。

とはいえ、従来の指導法を用いると、楽譜に頼った指導しかできません。

楽譜に書いてあることを忠実に遂行するために、テクニックをひたすら鍛え、どうしたら間違えないように弾けるかというところに重点を置くことになってしまいます。

一方、リュシーメソッドを取り入れたレッスンでは、

楽譜に忠実になるのではなく、楽譜をもとに理論を用いて正しい表現を捉えて演奏につなげていくことに重点を置くことで

●ただ楽譜通りピアノを弾くのではなく、自分なりに思考しながら探求心を育てられる。

●楽譜に書かれていない表現が、理論を用いて自分で決定できるようになり、物事への分析力が鍛えられる

といったメリットが生まれます。

 

①そもそもリュシーメソッドって何?
リトミック創始者「ダルクローズ」の先生である「マティス・リュシー(下写真)」が生み出した理論を、音楽表現法研究会会長である稲森訓敏氏がメソッド化したものです。

拍子やリズムなど、音楽表現に関わる要素から導き出された様々な法則を用いて曲の分析を行い、それをもとに音楽の表現を作っていきます。

日本の多くの指導者は「形式分析」や「和声分析」を学んでいるのですが、残念ながら実際の指導や演奏にはそれほど役立つものではありません。
それに対しリュシーメソッドは、演奏に必要なアクセントやフレージング、強弱、速度などを自分で発見できるようになっていくので、演奏に直結した理論だといえます。

【リュシーの理論を演奏に用いていた演奏の大家たち】

リストやルビンシュタイン、コルトー、ラフマニノフ

その他にもホロヴィッツやブゾーニなど、さまざまな演奏家がリュシーの影響を受けていました。

②たねまきの先生は誰でもリュシーメソッドの指導ができるの?

リュシーの理論を40年研究し、世界で初めてメソッド化に成功した演奏表現の第一人者である稲森訓敏氏にたねまきの講師は月に一回のペースで直接指導を受けています。

2018年にノーベル医学・生理学賞を受賞した本庶佑さんが科学者を目指す小中学生に向け「一番重要なのは、不思議だな、という心を大切にすること。教科書に書いてあることを信じない。常に疑いをもって本当はどうなんだろうという心を大切にする。つまり、自分の目でものを見る。そして納得する。そこまで諦めない。」と言っています。

これは、リュシーメソッドやたねまきの考え方と同じです。

楽譜に書かれているフレージング(文節のようなもの、リズムのかたまり)や強弱(どこで音を強くする?弱くする?)などは作曲家自身が記したものは多くなく、版や編集者によって異なります。拍子でさえ合っていない楽譜もたくさんあります。そのため、何が正しいのかは自分で考え判断しなければいけません。楽譜を鵜呑みにして楽譜通りに弾くのではなく、自分で正しい音楽表現ができる生徒を育てるため、講師も日々修行しています。

たねまきのレッスンにはリュシーメソッドのエッセンスがちりばめられていますが、そのまま理論を並べるのではなく、わかりやすく、少しずつ、丁寧に、そしてレッスンのなかで自然に取り入れていくので、小さなお子様から大人の方まで決して無理なくリュシーメソッドに触れていくことができます。

「メソッド」というととても堅苦しく難しそうに聞こえますが、だれでも自然に身に着けられるよう工夫してレッスンしていますのでご安心ください♪

 

③稲森 訓敏(リュシーメソッド代表)からのメッセージ

 

従来から日本で行われている楽曲分析法は形式や和声などを分析するいわゆる“作曲学的分析法”です。しかしリュシーの分析法はそれとはまったく異なった演奏家の視点に立った演奏に直結する“表現的分析法”です。ピアノ教室たねまきでは、このメソッドを幼少期から自然に取り入れる術を全ての講師たちが身に着け、そして講師自身も学び続けています。ここに通う生徒たちは、自らが作り出す演奏表現を通して、より深く音楽を楽しむ素晴らしい体験をすることでしょう。

 

④リュシーメソッドを用いた音楽表現の分析方法

1、まずはフレージングをしていきます。

フレージングは、句読点を決定しいていくようなものであり、文節のようなもの。ショパンが

「フレージングができていない演奏は、まるで違う言語で話しているのを聞いているのと同じだ。」

と言っているように、フレージングができていないと、とても不自然な演奏になってしまいます。

例えば・・
「わたしは、ピアノを習っています。レッスンに行くのは、とても楽しいです。」
適切な句読点を打って話したり書いたりするととても自然!

しかし・・
「わたしはピア、ノを習ってい、ますレッスン。に行くのはとて、も楽しいです。」
まるで違う言語を話しているような変な感じ・・

「わたしはピアノを習っていますレッスンに行くのはとても楽しいです」
話す方だけではなく、聞いている方もなんだか苦しくなってくる・・

子供の楽譜にはフレージングが書かれていないものが多く、書かれていたとしても根拠のない間違ったフレージングであることが多くあります。昔はフレージングについての理論が確立されていなかったので、作曲家自身もフレージングについて無知であったことも原因のひとつです。
出版社によってフレージングも違うので、楽譜を鵜呑みにせず、たねまきでは理論に基づいて根拠のあるフレージングを行っていきます。
フレージングを正しく行うことでリズムの始まりと終わり(終止)がわかり、
自然で心地良い演奏を実現できるようになります。

2、アクセントを確定していきます

フォルテ(強く)やピアノ(弱く)、クレッシェンド(だんだん強く)などの強弱が楽譜に書かれていたとしても、なぜ強くなるのか、なぜ弱くなるのかを説明できる教室や講師は日本ではとても少ないです。
なにも書いていない箇所は、強弱や緩急の表現をつけてはいけないのでしょうか?そんなことはありません。講師と一緒に考え正しいフレージングができたら、その中での開始音、最終音、最高音や音形のデザインによって様々な種類のアクセントが生まれ、自分自身で根拠をもった強弱がつけられるようになります。

3、その他

導入程度のテキストが終わると、曲の構成やハーモニー(音の重なり)が複雑になってきます。そうすると拍子の訂正や和声分析も必要になってくるのですが、リュシーメソッドの理論を身につければ、そういったことも自分で決定できるようになってきます。

 

子供たちが大きくなった近い未来、必ず必要とされる、「探求心」

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